叱っても響かない。ヘラヘラ笑う2才児に響いた叱り方と伝え方
子どもが悪いことをして叱った時に、ニコニコ笑われたり、ヘラヘラされるとビックリしますよね。
「え?!伝わってない?」
と戸惑うと同時に、ヒートアップして余計に怒ってしまうこともあると思います。
子どもを叱った際に、笑い始めたり、ヘラヘラした態度をとるということは、2~3歳の育児ではよくあることのようです。
我が家でも、次女の出産後間もなく、余裕のない中で、2才7ヶ月の長女がヘラヘラ笑う・怒っても響かない問題に直面しました。
そんな時に大切なのは、泣くまで怒るのではなく、「響く伝え方」をすること。
それに気づいた出来事がありました。
今回は、叱ってもヘラヘラ笑う際に考えられる理由と、効果があった対策についてお伝えします。
叱ったら笑った!怒らせるのはわざと?連日の困った行動
産後の疲れがピークを迎える頃、困った行動は始まったのでした。
朝もなかなか起きられず、授乳と家事としめの最低限の育児で手いっぱいだった頃。
長女しめは一人遊びをさせることが多くなりました。
「ママきてー」「ママみてー」にも「ちょっとまってね」と対応できていませんでした。
ヘラヘラ笑うような態度を取られると、ヒートアップして、泣くまで怒っていました。
叩いてしまったことも。
泣いた=伝わった
と考えていたためです。
その日の夜のこと。
寝かしつけの際、しめはなかなか寝てくれませんでした。
冷たいお布団と、お茶の要求にこたえずにいると、
「ママ-、なっちゃんこっち」
と、次女のしつこく位置を変えるように言ってきたり、
「まま、これもあかちゃん」
と、自分も赤ちゃんなので構ってほしいと言ってきました。
私は
「おっぱいあげてるから待ってね」
「んー?もう今日はねんねだよ~」
と適当に流しつつ、寝落ちしてしまいました。
私となっつが寝ても、当然起きていたしめ。
「まま、おちゃ」
「まま、つめたいおふとんちょーだい?」
を繰り返しながら、動きまわっていることを感じていました。
眠いので放っておきましたが
あまりに動き回っている感じがしたので目を開けてみると…
乗ってるーーーーー!!!!!
この後すぐ、帰ってきたしめ父がただならぬ様子を心配し、寝かしつけを代わる提案をしてきましたが、、
しめは
「やだ-!ままーーーーーー!」
と抵抗。
この後、結局この調子でふざけて動き回り、放っておくと次女を攻撃し…を繰り返して夜中の12時頃に力尽きて寝ました。
泣きそうな顔を見て気づく。行動に隠されたしめからのメッセージ
翌日も、同様に疲れ切っている私とパワフルなしめの攻防戦はつづきました。
寝かしつけの時も、同様に私が寝落ちすると次女を攻撃してきます。
またしてもキレる私。
また昨日と同じことを繰り返すのか…とガッカリしていると、ある変化に気づきました。
表情が違う。
「あかちゃん」
「なにもできない」
という言葉に共感してくれた気がしました。
これ以来、何度か攻撃しようとすることもありましたが、注意するとすぐ我に返り、やめてくれるようになりました。
怒っているのにどうして笑うのか?考えられる3つの原因
2才くらいの子を叱った際に、笑う原因について考えられる理由は3つあります。
・楽しいから、うれしいから
・自分を守りたいから
・笑ってほしいから
これ以外の理由もあるかもしれませんが、主にこの3つだと思うのです。
順番に詳しく解説させてください。
・楽しいから、うれしいから
2才くらいの子どもを叱った際に、笑っている姿を冷静に見てみると
楽しそう
ということに気づきます。
年齢の低い子どもは、いないいないばあとか、繰り返しの遊びが大好きですよね。
叱られて笑う子の中では、
自分が何か悪いことをして、親が慌てて大声を出す。
そんな繰り返し遊びが出来上がってしまっているように思えます。
しめの場合、なっつの顔を隠すとママが慌てて大声を出す。
この流れが遊びのように思えて、おもしろかったのでしょう。
「ママが遊んでくれて嬉しい!」
という具合に。
また、次女の世話でへとへとで、しめを構えなかった頃だったので、
「こうするとママがこっち見る!!」
ということもあったでしょう。
今だからわかりますが、私が叩いてしまい、泣いた際には、なぜ怒られたかは全く伝わっていなかったと確信しています。
「叩かれた!痛い!ひどい!」
で泣いていたと考えられます。
叩いて教えることは全く無意味なことです。
私は本当に可哀そうなことをしてしまいました。
叱っている際に笑われると本当にイラっとしますが、手が出そうになったら、まず落ち着いて深呼吸です。
絶対に手を出すようなことはないようにしたいですね。
・自分を守りたいから
2才でも、思考が成長している子や、4才くらいの子の場合についても触れてみます。
叱られているということを理解できるようになると、叱られても「楽しいから」という理由で笑うことは、なくなってきます。
叱られてどうしよう。
怒ってる、どうしよう。
とパニックになってとりあえず笑ってみる。
人前で叱られている場合は、
恥ずかしくて、どうしようもなくなって笑ってしまう。
思考が停止して、防衛本能から笑顔が出てしまうことがあるようです。
・笑ってほしいから
次女のなっつが3才の頃、叱っている最中にニコーっと笑ったことがありました。
「なんで笑うの?!」
とヒートアップしてしまった私に、なっつは悲しそうな笑顔で
と言いました。
イラっとしましたが、なんだか切なくもなって、怒りが収まりました。
冷静になって、
「ママは今笑えないんだ。怒っていいるから。」
と、なぜ怒っているのか、伝えることができました。
怒っている相手に笑ってほしいから、自分が笑ってみる。
無邪気な子どもだからこその可愛らしい考え方ですね。
ヘラヘラ笑う子どもに響く叱り方、伝え方
子どもを叱る回数は、できれば少なくしたいですよね。
最後に、ヘラヘラ2才児に響く伝え方について確認しましょう。
2才くらいの子は、まず共感してみよう
2才児の場合、できる限りで共感してあげましょう。
例えとして、しめがなっつの顔をふさいだ場合の対応をしてみましょう。
…いやいやいや。とっさに言えないって。
さすがに共感しかねることもありますよね。
長女が乳児の顔をふさいでいる状況で、私だったらこんなこと言えません。
共感しかねる場合は、行動を冷静に口に出してみるといいそうです。
そして
目を見て
真剣な顔で
すぐに
なぜダメなのか
を伝えます。
「顔をふさいだら死んでしまう。絶対にいけない。顔をふさぐのはおもしろくないんだよ。」
「もう絶対にやらないで」
それでも2才くらの子は何回かやるでしょう。
絶対にやります。
それでも、これはおもしろくない。
いけないことだ。
と根気よく教えてあげることが大切です。
本当に根気がいります。
やめた方がいい。体力の無駄。NGな伝え方
やめた方がいいと思いつつ、感情に任せるとついついやってしまうNGな伝え方もあります。
冷静さを失うと、やってしまいがちです。
でも、やめた方がいいと思うのでお伝えします。
自分の戒めのためにも書いておきます!
1.頭ごなしに否定する。否定したらケアしよう
全人類を叱る際に共通するのですが、まず頭ごなしに否定から入るのは本当によくないことです。
危険な時はとっさに「ダメ!!!!!」と伝えることで、緊急度を知らせることができますが、後から「どうしてこんなことをしたのか」冷静になって聞いてみるケアが必要です。
頭ごなしに否定して、ケアもせずに放置するのは、殴りっぱなしで血が出ているのに放置することと同じだと思います。
2.叩く。体罰はダメ絶対
イラっとして叩きたくなる気持ち、すごくわかりますが、NGですよね。
改正児童虐待防止法と改正児童福祉法が2020年4月に施行された現在でも、暴力をふるった子に対して、親が同じことをする伝え方を見かけます。
「どうだ?!やられると痛いだろう?!」
「もうお友達を叩くんじゃない!」
なんてもっともらしい文言で教え込んでいるつもりになっている感じがしますが、全然伝わっていません。
っていうか自分も子ども叩いてるじゃないの。それは許されるの?と周囲はドン引きですね。
一見、子どもは「ぎゃー!」と泣いて、
うんうんとうなずいて、伝わっているように見えますが
「叩かれた」
「痛い」
「怖い」
で泣いているのです。
年齢の低い子ほど伝わりません。
本当に無駄なことです。
親からでなくても、叩かれたことがある人ならわかると思います。
中には叩いて伝わる子もいるかもしれません。
でも、叩かなくたって伝わります。
叩くしつけは、新しい法律に則って、次の時代に持って行かないようにしましょう。
3.怒鳴る
イラっとして、怒鳴りたくなる気持ちもよくわかります。
でも、怒鳴るってまるで無意味なんですよね。
年齢が低い子ほど伝わりませんし、怒鳴ったとしても
「なんか大声で言われて怖いよ~」
と泣くだけです。
本質が全然伝わりません。
それから、うちの義母もよく言ってますが、3才をこえると怒鳴ったことを根に持たれます。
子どもから「怒鳴る行為は愚か」とみなされます。
それでも、わかっていてもカッとなって怒鳴ってしまうこともあると思います。
そんな時は冷静になれたら謝りましょう。
「さっきは大きな声で怒ってごめんね」と。
そして、なぜ大きな声で怒っってしまったたのか解説して、ちゃんと仲直りしましょう。
先ほどの否定と同様に、怒鳴りっぱなしは、殴りっぱなしと同じです。
子どもだって人間です。
怒鳴られたらとても傷つきます。
必ず解説とケアを忘れずに。
叱っても響かない子どもに対する叱り方、伝え方について考えたことをお伝えしました。
言葉を覚えたての子に、いけないことを伝えるのは本当に大変なことです。
でも、この伝えにくい時期に子どもと根気よく向き合うことで、後々の物事の伝わりやすさは大きく変わると思います。
冷静な気持ちを忘れずに、大人の気持ちを伝え、子どもの気持ちもわかってあげられるといいですね!