家づくり、失敗しないための依頼先の選び方。5つのポイント
大切な家づくり、誰に依頼しますか?
前回、家づくりのパートナーの種類について解説しました。
ハウスメーカー・工務店・設計事務所・ひとり親方の違いは?家づくりの依頼先ざっくり解説 - ゆきしめ成長記
ハウスメーカー、工務店、設計事務所、ひとり親方の特徴について解説しましたが、どのタイプの企業に依頼しようか決めたところで、具体的な会社選びに駒を進めることになります。
この時にも、頭を悩ませる方は多いのではないでしょうか。
今回は、家づくりを任せる企業選びの際に、失敗しないための5つのポイントをご紹介します。
ひとつひとつが家づくりにおけるとても大切なことなので、是非チェックしてくださいね。
①工事現場に近い会社にした方がいい!
依頼先は、なるべく現場に近いところにしましょう。
現場から遠い場合、移動に時間が掛かります。
交通費も必要になります。必要以上の諸経費がかかってしまいます!!!
また、現場が遠いより、近いほうが担当者が行く回数は増えます。
これは確実。
遠いと、要所でしか行けず、最悪の場合下請け任せになってしまうことも…!
現場でのトラブルがおきた場合も、到着まで時間がかかり、事がこじれてしまうケースもあります。
どうしても現場から遠い企業に依頼したい場合は、その点を理解した上で依頼をし、担当者が現場へ行く頻度等も契約前に確認をしておいた方が安心です。
②家づくりの方法に共感できるか?
注文住宅建築の世界に足を突っ込むと、工事方法など、各企業が掲げる家づくりへのこだわりを知ることになるでしょう。
木造の場合、在来工法、2×4工法をはじめとする構造から、自然派住宅や中気密構造の家など、いろいろな住宅商品があります。
工法やこだわりのチョイスは、予算との相談にもなるのですが、パートナー選びの際に大切にしたいことは、その企業がかかげていたり、得意とする家づくりの方法に共感できるか?ということです。
ファンになるくらいの勢いの方がいいかもしれません。
注文住宅が完成するまでの道のりは、いろいろなストレスを感じる日々になるでしょう。
今まで貯めてきたお金を盛大に使うことになるので、寂しさや恐怖心、経済的な負担感があるかもしれません。
たくさんの資料に目を通し、見知らぬ建築用語や建築業界の空気に触れ、工法から壁の色やら床の種類やらいろいろなことを選択していく。
おそらく精神的な負担になる人も多いはずです。
また、打ち合わせもたくさん行いますので、仕事休みの日は家づくりのことでスケジュールが埋まってしまうことも。
なんだかとても疲れる日々になるでしょう。
この疲れを軽減させるのが、「期待」と「信頼」です。
この工法ならいい家ができる!
この企業に任せれば大丈夫だ!
という気持ちが持てると、不安が少なくなり、家づくりも楽しめるようになります。
ぜひ、パートナーを選ぶ際には、「この会社のファンになれるか?」まで検討して決めてみてくださいね。
③3社くらいから相見積もりをとろう
今や施主界では常識の「相見積もり」。
数社から見積もりをとり、適正価格や対応を見極める手段として大変有効です。
家づくりのパートナー選びの際にも、必ず行いたいですね。
ここで注意したいのが、相見積もりを依頼する数です。
無料でしてもらえるので、たくさん声をかけたくなってしまいますが、相見積もりは2~3社から取ることが一般的です。
私がいた会社では、設計契約がとれるまで営業とコンビで仕事をしていたのですが、相見積もりの数に対する正直な気持ちは以下のような感じでした。
※私の個人的な感情なので、あくまで一例として参考にしてください
・相見積もりなしの施主に対する感情
本当に?!ありがとうございます!って感じです
・相見積もり1~3社の施主に対する感情
王道パターンです
・相見積もり4~6社の施主に対する感情
ちょっと引きつつ燃えます
・相見積もり7~9社の施主に対する感情
少し心配になります
・相見積もり10社以上
営業担当にイラつきます
とりあえず、何社相見積もりでも頑張るしかないのでベストを尽くして頑張りますが!
相見積もりをとると、プラン・概算見積もり・イメージ図など、たくさんの紙の資料を渡されることになります。
それらの資料の管理と、担当者の印象、話した内容を覚えられる範囲で行うことが大切ですよ。
④担当者のこと、好きになれる?
注文住宅が完成するまで、短くて半年。長くて数年の時間が掛かります。
打ち合わせも多く、たくさんの時間を担当者と顔を合わせて過ごすことになるでしょう。
家づくりで失敗しないためには、信頼できて、自分の意見を気持ちよく伝えられて、遠慮なく質問できるような素敵な担当者に出会うことがとても大切です。
考えてみてください。
もしも、信頼できず、自分の意見も伝えられず、質問もできない雰囲気の担当者だったら・・・?
とんでもなく後悔が残る家が完成しそうですよね。
この担当者の見極めは、特にハウスメーカーや工務店に注文住宅を依頼した場合に大切なステップになります。
一般的に、家づくりでは営業・設計・工事の3人程度の担当者がつきます。
中でも重要なのが、設計担当者と工事担当者です。
打ち合わせをして、実際に家を考えてもらうためです。
設計契約をするまで、営業担当のみが対応して、設計・工事の担当とは会えないこともありますが、たいていの場合要望すれば早い段階で会えます。
本命の依頼先が決まった場合、早い段階でこの設計・工事の担当者に会わせてもらいましょう。
(まだ決まっていない場合は、決めてもらっちゃいましょう。そのくらいしてもらった方が絶対いいです!)
理想は、打合せで会うのが楽しみになるような担当者です。
要望が伝えやすく、人柄に好感が持てて、不潔ではなく、言動に違和感がないことを確認してください。
⑤担当者はチェンジしてもいいのです!!!!
悪徳業者ではなく、家づくりをマジメ企業に依頼した場合でも後悔や不満が残ることがあります。
その原因として、施主と担当者との相性が悪く、要望が伝えきれないことがあります。
これって、すごく悲しいですよね。
せっかく苦労して依頼先を選んだのに、担当者が合わないなんて。
地雷担当者には、以下の特徴があります。
・要望を伝えても何かと理由をつけて断わられてしまう
・打合せの記録をとっていなくて、要望が反映されない
・図面や書類の間違いが多い
・説明が少なくて不親切
・知識が著しく乏しい
・会話が通じなくて会話にならない
信頼関係を築くのが難しい場合や、対応が気になる場合は、(とても勇気がいることですが)担当者を変えてもらうことも検討しましょう。
もう、チェンジです!!!!!
言い方は、「なんだか信頼できない」でもいいですし、「御社に依頼したいが、担当を他の方にしてもらいたい」とかでもいいと思います。
私も、いい加減な仕事をして一度チェンジを言い渡されたことがありますが、チェンジは、担当者のためにもなります。
真っ当な仕事をしていれば、チェンジなんて言われませんから。
気づかせてあげる機会になります。
(真面目に仕事をしていても、お客さんがクレーマーのパターンもありますが。その場合は置いておいて)
チェンジを言い渡された時、
「ああ、本当に申し訳なかったな。無駄な時間を使わせてしまったな。こんなことがもう二度とないように、もっともっと勉強しよう。まじめになろう」
という気持ちになれました。
当時はショックと申し訳なさでどうしたらいいのかわからないくらい落ち込みましたが、仕事に対する姿勢や、自分の振る舞いに対する反省ができるとてもいい機会をいただいたと思っています。
チェンジしてくれたお施主さんの勇気ある決断には、とても感謝しています。
すみません。自分語りが過ぎました。
ですから、チェンジは絶対悪いことではありませんし、要望すれば依頼先の会社も何かしらの対応をしてくれるはずです。
望んだ対応をしてくれなかったら、もう違う会社に頼んだ方がいいです。
家づくりの依頼先選びで、失敗しないためのポイントについてお伝えしました。
家づくりは、おそらく一生に一度のことです。
中でも注文住宅を建てるということは、とても大変です。
依頼先のパートナーを選ぶことは、長い長い家づくりの第一歩。
妥協せず、後悔のない選択ができるといいですね!